文系エリート男性による香水レビュー3本(L'EAU D'ISSEY&つがる&AXE)
ごきげんよう竹口です。
文系なので、化学式さえ書いておけば「賢い」と思っています。エリートなので、浅い知識で無駄に小難しい言葉を使って喋ります。男性なので、嗅覚がありません。
香水レビュー日和ですね。いきましょう。
L'EAU D'ISSEY(ロードゥ イッセイ)
フタの香り
きっつい。爽やかな水の香りと聞いていたのですが。1992年にISSEY MIYAKEが初めて作った香水で、水からインスピレーションを得たと聞いていたのですが。
しかし空気に触れさせなければ本当の香りはわかりませんので。プッシュしてみましょう。
とはいえ、冷静に考えると、いきなり自分の肌で試すのは嫌ですね。
肌以外で香りを試そうにも、試香紙などは持ち合わせていなかったので、無人の廃屋の壁に映った自分の「影」に吹き付けてみました。
トップノート(最初の香り)レビュー開始
なんだこれ?匂い付き消しゴムの香りだな。進研ゼミがくれるやつ。
お茶だ。お茶か? 匂い付き消しゴムみたいな甘い匂い。
めっちゃ高山の植物。リアルな植物の生臭さ。お茶。爽やかというのはよくわからない。
少し手についてしまったことを悔やむくらいの癖の強さだった。
ちなみにこの画像の背景に写り込んでいるのは、オモコロ杯受賞記事「ざる蕎麦を食す2020」に登場するアイテム。
30分後
甘さが減った。甘さが減ったお茶。
1時間半後
お茶だけど水かもしれねえなっていうお茶。
2時間後
瓜科植物の香り。Calone※の匂いが出始めたお茶。
※Calone:Pfizerが作った人工香料。化学式はC10H10O3
10時間後
暖かいCalone
15時間後
Calone
21時間後
廃屋を後にした。もう香りは届いてこない。Caloneが恋しくなる。
2日目
Caloneへの依存症が出てきたので、身体に付けてみることにした。自分では香りが良いのか悪いのかわからない。しかし暫定幼馴染※からの評判は良かったので良い。
※暫定幼馴染:幼馴染になることが内定している人物。現状維持したまま一定期間が経過すると、正式に幼馴染に決定する。
身体だとお茶がすぐに揮発してCaloneが出やすい。身体に付けても7時間は香りが持続する。依存性がある香りで、人を魅惑するための香水としては本質的な価値を持っている気がする。
Caloneは、Ectocarpeneというフェロモン(化学式:C11H16)に構造が似ているらしい。じゃあこれが性誘引ってこと?
北海道のガラナのように、土着的健康飲料みたいな「煮詰まった」香りも感じた。それから、今日ビュッフェで食べた全く芯のないナタデココが、この香水と同じ香りだった。
その後何度か使ったが、いつも強風の中でやっているから、噴霧した霧のうちいくらかが風に流されてしまう。使用量が風次第となり、安定しない。だから香りと使用量の関係が把握できず、適量が何プッシュなのかよくわからない。
香りが気になる方は、ビュフェのフルーツたちに紛れ込んでいるナタデココを嗅いでみてはどうだろうか。
結論:トップの香り立ちが少し良すぎる気もするが、全体的には魅力的
つがる
香水ではない。ジュースという位置づけになっている。りんごらしい甘さはある。しかし、利尿作用に裏打ちされるりんごジュース特有の刺激感がなかった。心地よい甘さ。
AXE KILO
香水ではない。ボディースプレーという位置づけになっている。しかし、成分表には「オーデコロン」と記載されており、日本文化圏では一般的にそれを香水に含める。
香りはない。ふつう、フレグランスは溶媒に香料を溶かしているものなのだが、溶媒のアルコールの匂いしかしない。
香料を感じない。私にはこの香料を感じる受容体が欠如している。
いや、正確に記述すると、あるときから香りがなくなった。他人は従来通りのKILOを感じているようなので、これは完全に私の受容体の問題だ。
買ったその日は香料の匂いがしたのに、その数日後に受容体を失ってしまった。受容体を返せ。助けてくれ。